体力回復(漢方ミニ知識)

からだ本来の力を回復させて元気な生活!

 人間のからだは、加齢とともに回復力が低下してきます。とくに、大きな病気、長期の入院、手術の後などでは、患者さんのからだに負担がかかり、目に見えない免疫力(生体防御機能)も低下しています。
 全身の 怠感や食欲不振などの症状は、栄養状態を低下させ、からだの回復に不可欠な免疫能も低下させる悪循環につながりかねません。ですから、病気と戦う抵抗力がおちているときには、からだ本来の免疫力を補ってあげることが元気な生活への近道です。

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漢方薬にできることは
 大きな病気や手術、出産の後の心身ともに低下した状態を改善し、免疫能をアップさせる漢方薬を、とくに「補剤」と呼んでいます。まさに、「からだの力を補う薬」のことです。

「補剤」が引き出す本来の力
 補剤とは、誰もが本来もっている免疫力や造血機能、消化機能などを引き出して体内を活性化させる力があり、生体の力を補うことを目的とする漢方独特の薬剤です。体質や症状によって補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)、人参養栄湯(にんじんようえいとう)など、さまざまな種類の補剤(漢方薬)が使われます。

病気の後、こんな症状に心あたりは?
疲労、倦怠感がなかなかとれない
食欲不振が続いている
気力がおとろえている
手足が冷える
貧血気味
手足が重く感じる
ねあせ
トイレが近い
口が渇く
病気の後の、免疫力低下などにともなった症状をあげてみました。日常生活で気になる症状があれば、お医者さんに相談してみてください。

【監修】稲木一元先生 ツムラ漢方

夏ばて(漢方ミニ知識)


基礎体力をしっかりつけて 元気に夏を乗り切ろう!

 暑い夏の盛りを過ぎ、初秋になっても体調がすぐれずだるい、食欲がない、胃腸の調子が悪い、下痢をする、体重が落ちる、頭が痛い、めまいがする…。夏ばてのこんな症状、病気ではないけれど、つらいものです。原因として、冷房のあたりすぎによる体温の調節不良、発汗によるビタミン、ミネラルの消耗、食欲減退による栄養不足、冷たい飲み物のとりすぎによる消化機能の低下、暑さによる睡眠不足などによって、体力が著しく消耗されたことなどが考えられます。とくに、暑い室外と冷房で冷えた室内を行き来することで自律神経のバランスが崩れ、体温調節機能が低下し、だるさや頭痛、めまいや手足の冷えなどが起こりやすくなります。

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漢方薬にできることは
 体がだるく、食欲もなく、下痢があり、夏やせする人には清暑益気湯(せいしょえっきとう)がよく使われます。その名のとおり、暑気あたりに効果があります。また、胃腸の働きが低下し、体力が著しく落ち、寝汗がある人には補中益気湯(ほちゅうえっきとう)。食欲がなく、胃腸が弱く、手足が冷え、全身のだるさが強い人には六君子湯(りっくんしとう)。また下痢があり、ノドが渇きやすい人には、過剰な水分摂取を防ぎ、胃腸への負担を減らすなど、漢方薬は様々な症状に対応できます。

くらしの中の予防法
体調を崩さないように、しっかりと睡眠をとり、生活のリズムを整えましょう。
消化の良いたんぱく質、ビタミン、ミネラルなどをバランス良くとりましょう。
冷たい飲食物、生もののとりすぎは、胃腸に負担をかけるので注意。
就寝中の冷房のつけっぱなしは禁物。寝る前にあらかじめ部屋を冷やしておく、タイマーをかけるなど、寝付きやすい環境を作りましょう。
ぬるめのお風呂で血行を良くし、心身をリラックスさせましょう。

【監修】 佐藤 弘先生 ツムラ漢方